HPVワクチン
検査・ワクチン
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子宮頸がんの予防
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9歳以上の女性が対象
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計3回の接種
子宮頸がんとは?HPVワクチンとは?
子宮頸がんは、子宮の入口付近である子宮頸部にできるがんです。
原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で、HPVワクチンの接種によって予防が可能ながんです。
子宮頚がんとは?
子宮頸がんは近年国内での患者数・死亡数がともに増加している病気です。特に20~40代の罹患が増加しています。子宮頸がんの95%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因です。
子宮頸部に感染するHPVの感染経路は、性的接触と考えられます。HPVはごくありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性のうち半数以上が、生涯に1度は感染すると考えられる一般的なウイルスです。そのうち一部の女性が子宮頸がんを発症することになります。HPVに感染してから子宮頸がんに進行するまでの期間は、数年~数十年と考えられます。これらの異形成は、一般的に症状が出現しないため、子宮頸がん検診で見つけられます。しかし、がん検診を受診しないと、気づかないまま、子宮頸がんに進行することがあります。子宮頸がんは、ワクチンでHPVに感染しないように予防すること、がん検診でがんを早期発見・早期治療し、子宮頸がんによる死亡を予防することができます。
HPVワクチンとは?
日本でのHPVワクチンは、これまでは2価、4価ワクチン(ガーダシル)が接種されてきましたが、2021年2月24日に9価ワクチン(シルガード9) が販売開始となりました。
9価HPVワクチンは2014年12月にアメリカで承認され、2020年7月現在、世界80以上の国又は地域で承認され、公費助成によるプログラムが実施されています。
2価、4価のHPVワクチンでは65%程度の子宮頚がんしか予防できません。9価のHPVワクチンでは90%以上の子宮頚がんを予防できます。当院では国産9価ワクチン(シルガード9)のみ取り扱っております。
HPVワクチン接種の費用は?
国産9価ワクチン(シルガード9)
1回接種 30,000円(税別)
3回接種 90,000円(税別)
HPVワクチン接種の流れ
2. HPVワクチン接種
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3回接種です。
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2回目は初回接種から2か月後、3回目は初回接種から6か月後です。
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筋肉注射です。
※初回接種終了後に、当院Web予約サイトからHPVワクチン2回目の予約(初回接種から2ヶ月後)、3回目の予約(初回接種から6ヶ月後)をお願いします。何らかの理由で上記スケジュールでうてない方は、2回目を1回目から最低1か月以上、3回目は2回目から最低3カ月以上あけて接種をするようにしてください。
HPVワクチンの副反応は?
注射部位が赤くなったり腫れたりすることがあります。
他のワクチンと比べて特に起こりやすい副反応などはありません。
HPVワクチン接種後には、接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。
非常にまれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状) ※が起こることがあります。
※重いアレルギー症状:呼吸困難やじんましん等(アナフィラキシー)、神経系の症状:手足の力が入りにくい(ギラン・ バレー症候群)、頭痛・嘔吐・意識低下(急性散在性脳脊髄炎(ADEM))等
他のワクチンとの関連は?
国産9価ワクチン(シルガード9)は不活化ワクチンという種類です。
一般的に生ワクチンといわれるワクチン(はしか、風疹、水痘、おたふくなど)を打ったあとは、どんなワクチンでも4週間あける必要があります。
生ワクチン以外のワクチンとは、間隔をあける必要はありません。例えば前日にインフルエンザワクチン(不活化ワクチン)を打っていても、問題はありません。
新型コロナウイルスワクチンは、「どんな種類のワクチンも、接種前後は2週間間隔をあけましょう」と推奨されています。
今後変更になる可能性はありますが、コロナワクチンを接種する2週間前後は、シルガード9の接種は避けるよう計画を立てましょう。
よくある質問
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Q:保険は使えますか?HPVワクチンは保険適応とはなりません。全額自己負担の自由診療となります。
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Q:どれくらいの間隔で3回接種しますか?初回接種して2ヶ月後に2回目。6ヶ月後後に3回目を接種します。
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Q:1回目(もしくは2回目)を接種してから忘れてしまい、接種の時期を逃した場合はどうすればいいでしょうか?気づいた時点で接種を再開し、合計3回接種するようにしましょう。
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Q:何歳まで接種ができますか?9~45歳の女性の方に接種が推奨されています。当院では15歳以上の方に接種しております。未成年の方の場合、保護者の同意が必要になります。 東京小児科医会と東京産婦人科医会から、HPVワクチンを広く知っておいただくために、お子さまと保護者向けのリーフレットが作成されています。接種を検討する際に参考にしてください。 >リーフレットはこちら
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Q:接種をするか悩んでいますが、相談だけの場合料金はかかりますでしょうか?自由診療相談の場合、初診料1500円、カウンセリング料3000円いただいております。
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Q:妊娠中・授乳中ですが接種できますか?妊娠中・授乳中は接種を避けるようにしましょう。妊娠中・授乳中における接種の安全性は確立していません。接種終了後の妊娠は、いつでも問題ありません。
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Q:性交渉を経験したあとにワクチン接種する意味はありますか?接種する意味あります。子宮頚がんの原因HPVウィルスは複数型あります。HPVの一部の型に感染していたとしても、感染していない他の型に対して、予防効果が期待できます。 また性交渉をしてウィルス感染しても、自身の免疫力でウィルス除去することもありますので、再感染を予防することが期待できます。
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Q:ワクチン接種後は、子宮頸がん検診は受けなくていいですか?接種をしても子宮頚がん検診は受けましょう。子宮頚がんワクチンで全てのHPV感染を防ぐことはできません。そのため、子宮頚がん検診も受診し、子宮頚がんに対する予防効果を高めましょう。
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Q:以前にシルガード9(国産子宮頸がんワクチン)以外のHPVワクチンを接種していますが、今回シルガード9の接種は可能でしょうか。今のところ推奨されていない接種方法なので、接種できません。
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Q:国産9価ワクチン(シルガード9)は公費接種できますか?小学校6年~高校1年相当の方は、HPV9価ワクチンを公費で受けられます。 23区から発送されている予診票をご持参ください。 当院での取り扱いはHPV9価ワクチン(シルガード9)のみになります。